2024年7月6日(土)～7月14日(日) まで札幌円山のアートギャラリー「HOI」で第２回目のグループ展「FOUND」The2ndが開催。
「HOI」では札幌や北海道内の若手アーティストの作品に焦点をあてたグループ展を2024年6月から企画しています。
偶然知った初回に続く第2回目の展示では、前回と同様アートの楽しさを感じる作品に出会えました！
HOI インスタグラム @hoi_sapporo
HOI Group Exhibition 「FOUND」The 2nd の展示について
HOI Group Exhibition 「FOUND」The 2nd では5人のアーティストと一組のユニットが参加した展示でした。
今回も作家さん毎に、ひとつずつピックアップしてご紹介します！
スプレーアート がかっこいいユニット【JJ】
何かのマークなのか、それとも梵字の仲間なのか不思議なかたち。
７つ並んでいる作品はスプレーアートの技法で作られています。
一つだけをシンプルに飾ってもよし、複数を飾る壁面に合わせて配置してもよし。
単純に格好いい。
幾何学的なのに輪郭のにじみが有機的なところが面白い。
象形文字など古代の文字やペトログリフにインスピレーションを得て、「日・月・日・水・木・金・土」の文字を再構築してみているとのこと。
ペトログリフとは岩に刻まれた彫刻のことで、北海道では手宮洞窟(小樽)やフゴッペ遺跡(余市)のものが有名。
モチーフとした文字は太陽系も表していて、北海道という場所を共通項として、文字とアート、古代から現代へにつながる文化について思いを馳せたくなる作品です。
JJ
takashi ishiguro/ @emetbrown
児玉亜朗 / @laidbackarcher
あちこちに散らばる心のよりどころ【山﨑優衣】
かわいい色使いと柔らかい造形。
思わず手にとってしまいたくなるようなものばかり。
金平糖のような、ちょっとだけ尖っているトゲトゲはほんの少しの反抗心なのか。
同じように見えてもひとつとして同じものはなく、それぞれが愛おしい存在に思えます。
断捨離ブームが一段落した今、捨てたら二度と手に入らない唯一無二なものは自分の気持ちかもしれません。
散らかった自分の部屋を思い浮かべながら、片付かないのも悪くはないと思えた作品。
山﨑優衣 インスタグラム @yui_cokod
透明感を感じる【猪飼めい】
シュタイナー教育を受けて作品を制作しているという猪飼めいさんはまだ高校生。
チャコール(木炭)で作成された作品はとても静かな印象。
夜明け前の空のような繊細な色調で、少しの臆病さ、不安感も感じます。
どこか儚げでおぼろげな印象があるのと同時に、一点を見つめるような真っ直ぐさも感じられる作品。
パステルを使った作品では色のグラデーションが綺麗ですが、白黒の濃淡で表現した作品に心惹かれました。
猪飼めい
カラフルな色使いと画面構成が秀逸【三一(SAI)】
多色使いをしながらも統一感のある画面づくりがとても魅力的。
アメリカのポップアートにサイケを取り入れたような印象。
構成が上手でバランス感覚が優れているなぁと思いました。
特に上の作品はてんとう虫や植物などの自然、幾何学的な図柄、人工物を黒い人影の周囲に配置。
こんなにいろんなものを詰め込んでいても、一つの画面にまとめられるのはすごい。
ピンク・フロイドが好きという三一(SAI)さんは、好きなものを自由に描いているそう。
音楽が一緒に流れてきそうな作品からは、彼の楽しい気持ちが伝わってきます。
三一 (SAI) インスタグラム @sai_automatisme
思いを色にのせて【河合春香】
どこかしらセザンヌを思わせるような筆致で油彩の魅力を十分に引き出している作品。
塗り重ねることによってできた色の表現が美しい。
画面に奥行きがあり、そこにある空気感や雰囲気を感じます。
セザンヌが実体のあるものをモチーフとしたのに対して、こちらは作家の心象風景なのでしょうか。
感じた気持ちに色をのせたのか、大きく面を取りながらもひだのように色彩が重なる様子はとても幻想的。
作家の内面を覗くのと同時に、自分の内面をも覗くようなそんな気持ちになりました。
河合春香 インスタグラム @haluka_kawai
可愛いは正義【ちゃんりづ】
お米が大好きというちゃんりづ。
そのちゃんりづが描く女の子たちは、可愛い。
男性が描く女性はどこか艶かしく、「こうであって欲しい」という理想を体現した女性が描かれることが多々あります。
そのような「女性として描かれた」女性は確かに魅力的。
しかし、ちゃんりづの描く女の子の真っ直ぐな眼差しには「私はかわいい。かわいいことは悪くないし弱いことと同義ではない。」という意思が光っているようにも見えます。
「私は私」という強さ、人間の存在感があるのです。
「女性」というジェンダーに関わらず「一人の人間である」という当たり前のことを当たり前に主張できる現代を表しているように感じました。
ちゃんりづ＿ インスタグラム @chanridu_
アートギャラリー「HOI」について
札幌円山にあるアートギャラリー、イベントスペースもあります。
展覧会だけではなくいろいろなアートイベントやPOPUPを開催。
今回のグループ展「FOUND」は今後も開催予定。
詳しい情報はインスタグラムのアカウントをフォローしてくださいね。
展覧会の入場料
入場無料
展覧会の会期
2024年7月6日(土) から7月14日(日)
平日 13:00 – 19:00 / 最終入場18:30
土日祝 10:00 – 17:00 / 最終入場 16:30
▪︎休館日：毎週月曜、水曜、木曜
アクセス
〒064-0802 北海道札幌市中央区南２条西２７丁目２−２０
※札幌市営地下鉄東西線 円山公園駅から徒歩６分
駐車場なし
まとめ
札幌地下鉄東西線円山公園駅、マルヤマクラスから歩いて約５分にあるアートギャラリー「HOI」。
今回の「FOUND」The 2nd では前回に続いて、札幌や北海道に縁のある若手アーティストのグループ展が開催されています。
どの作品からもアートを楽しんでいる気持ちが感じられて、これからの作品がどんな風に成長していくのかがとっても楽しみになりました！
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