2024年6月7日(金)~年6月16日(日)で開催された札幌円山にあるアートギャラリー「HOI」の展覧会。
通りすがりに大きく開放されたギャラリーの窓から作品が見えました。
ギャラリーには新しい空気を感じるアート作品の展示。
今回は札幌や北海道出身の作家さんたちを集めた、記念すべき第1回目のグループ展でした。
会期は終わりましたが、作家さんの作品はオンラインでも確認できますよ!
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HOI Group Exhibition 「FOUND」The1th の展示について
HOI Group Exhibition 「FOUND」The1th は札幌や北海道出身の作家さんたち5人のグループ展。
札幌には他の地域に比べて作品を発表する場が少ないそう。
地域の作家さんの作品をもっと身近に感じてもらい、アートや作家を応援したいというのがコンセプトとのこと。
どの作品も個性がはっきりしていてそれぞれに特色がありました。
作家さん毎に、一番気になったものをひとつずつピックアップしてご紹介します!
toki
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_toki-edited-1.jpg)
シーシャを燻らせてアンニュイな表情でこちらに視線を投げかける女性。
デジタル画像っぽい表現をしつつも、アクリル絵の具のしっとりした表現が妙に艶めかしい。
SNSが通常の連絡手段になりつつある現代。
彼女が表で見せる「顔」と、そのメガネの奥に見える瞳から伝えるものは果たして同じなのか…
私が見てる「あなた」と、「あなた」が見てる「わたし」。
目が離せなくなる現代の見返り美人です。
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しげるまつげ(2828)
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_しげる-edited-2.jpg)
ぱっと見、仲良しなふたり。
でも、待って。
緑の翼があるのは鳥だとして、黒いのは蝶かしら…
鳥は虫を食べるよね。
そうすると、これは相対するものが仲良く手を取り合うってこと?
あら?星があるよ。
ということは夜だから蝶じゃなくて蛾だったのかしら…
え?そもそも夜って鳥は出歩かないよね。
…というかこの人たち、被り物してるから妖精なのかしら?
え?待って。
想像が止まらない。
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ユウキマスミ
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_ユウキマスミ-edited-2.jpg)
この作品を見た瞬間に思い出したのがイヴ=クラインの「青のヴィーナス」。
白地に青く浮かび上がる花を活けた花瓶。
一瞬切り絵のようにも見えますが、青い部分はよく見ると筆致でできたマチエール(絵肌、絵の表面の凹凸)が見えます。
それから気になるのが右側にある青い点。
この点は制作する上でできてしまったのか、それとも意図的なのか。
白地が全くの平面であることから、この背景が繊細さと注意力をもって造られたのではないかと推測。
もし間違ってこの点を付けたとしたら、ホワイトで修正することがためらわれるくらい白い平面を作るのが大変だったということ。
いや、間違って付いたけど案外いい感じでバランス取れたから良しとしたのかも。
意図的に付けたのだとしたら…すごい策略家。
だって、あの点があるからここまで想像が膨らみました。
…ということで、この絵は簡単に描かれたように見えますが実はものすごく計算されています。
単純にみえることほど実はその裏に計り知れない思惑があるということをこの作品は教えてくれます。
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/イヴ・クライン《青のヴィーナス》-809x1024.jpg)
「東京富士美術館収蔵品データベース」収録
(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/03749/)
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taisuke amaike (雨池泰佑)
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_雨池-edited.jpg)
アメリカのポップアートを思わせるような作品で、色がとても綺麗なところが魅力的。
キャンバスを四角とせずモチーフのキャラクターに沿ってカットしているが故に、この作品を展示する側のセンスや技量が問われる作品。
この作品を手に入れたときから、新しい作品づくりが始まるというアートライフにおける「パーツ」という使い方ができる面白さがあります。
例えばこの作品を飾る場所を考えてみましょう。
- お風呂場の横→なんか覗かれてる感じ
- 金庫の横→なんか見張られている感じ
- 教室に入る扉の横→気になる子がいるのかしら…
どこに展示しようか…場所はともかく toki さんの作品の女の子の横に並べてみたい気分。
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河野菜穂子
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_河野菜穂子-edited.jpg)
ユウキマスミさんの作品とも重なりますが、ここでもマチエールがポイントになっています。
何かが動いているような、止まっているような。
重いような、軽いような。
速度があるような、ゆったりと重いような。
落ちていくような、昇っていくような。
固まっていくような、流れていくような。
じっと見ていると色まで見えてきそう…
見続けるほどにいろいろなものが見えてくる作品です。
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アートギャラリー「HOI」について
札幌円山にある美容室「HOI」の1階にあるギャラリーでイベントスペースもあります。
展覧会だけではなくいろいろなアートイベントやPOPUPを開催。
今回のグループ展「FOUND」も2th、3thと開催予定。
詳しい情報はインスタグラムのアカウントをフォローしてくださいね。
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展覧会の入場料
入場無料
展覧会の会期
![](https://www.m78aqua.com/wp-content/uploads/2024/06/found1_エントランス-scaled-e1718531727935-836x1024.jpg)
2024年6月7日(金) から6月16日(日)
アクセス
〒064-0802 北海道札幌市中央区南2条西27丁目2−20
まとめ
札幌円山にある美容室の1階にあるアートギャラリー「HOI」。
今回の「FOUND」The1th では札幌や北海道に縁のある作家さん5人のグループ展が開催されました。
偶然通りすがって入ってみましたが、どの作品も面白くて見ごたえがありました。
普段はSNSなどのオンライン上で活動されている方が多いようですが、こうして実際に展示される機会が増えると見る方もとても楽しいですよね。
アートギャラリーHOI「FOUND」次の展覧会もとても楽しみです!
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