【アニメージュとジブリ展2024札幌】アニメージュの歴史と魅力が満載!

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2024年5月24日(金)から7月7日(日)まで開催されている「アニメージュとジブリ展2024」。

ファンが多いから人も多そうだしどうかなぁ…と気が引けていた展覧会。

開場時間を見ると午後7時まで(入場は30分前まで)なので、平日の仕事帰りの時間帯を狙って行ってきました。

ねこバスやラピュタなど人気のキャラクター展示がメインなのか…と思いきや、子供向けでもマニア向けでもない、アニメージュという雑誌の歴史を追うことで当時の空気を思い出せる濃厚な展覧会でした!

プロデューサー、アニメーターや声優など多くの人間が関わり作り上げたアニメージュ。

一つの雑誌という切り口から見た時代の流れをその当時の資料はもちろんのこと、現場を再現した作業部屋や図解のイラストなどを駆使し、生々しい臨場感を持って展開しています。

※スタジオジブリ公式サイトのイベント開催概要はこちらへ

アニメージュとジブリ展2024 札幌会場の展示概要

「アニメージュとジブリ展2024」は2021年4月から各地を巡回している展覧会。

北海道では今回が初の開催です。

入場してすぐのフォトポイント。周囲にはアニメージュの表紙が貼られている。

※HTB【アニメージュとジブリ展】札幌会場公式サイトはこちらへ

ねこバスが出迎えるエントランス

カーテンで区切られた入口を入るとすぐに実物大のねこバス登場。

平日の夕方5時過ぎともなると子どもの姿は全く見えず、その代わりカップルが写真を撮っていました。

ねこバスが出てきた瞬間、こども向けだったかも…と一瞬不安がよぎりましたがアリオン、マクロス、ダンバイン、ミンキーモモ、ガンダム、ヤマト、009など、歴代のアニメージュの表紙。

幼少期に目にしたアニメ作品達が一気に視界へ飛び込んできて展覧会への期待感を高めます。

アニメージュはどうやって始まったのか

アニメージュ創刊号!
  1. アニメージュが創刊される前はテレビランドという子供向け雑誌の別冊があった。
  2. そこからロマンアルバム(ネーミングセンスある!と思ったらプロデューサー尾形氏の考案。後の展示で解説がありました。)という名称で個々の作品のアニメ本が作成された。
  3. そのロマンアルバムを前身としてテレビアニメに特化した専門雑誌アニメージュ創刊へ至る。

という流れが、テレビでのアニメ放映本数と比較した年表などでわかりやすく解説されます。

1978年のアニメージュ創刊号特集は宇宙戦艦ヤマト。

私には新鮮な驚きでした。

アニメージュに関わった多くのクリエイター達

アニメージュ創刊にあたり「火付け役」プロデューサーの尾形英夫氏のひととなりや、後に頭角を現していく鈴木敏夫氏や宮崎駿氏について、当時の資料を元に解説してありました。

尾形英夫氏についての7つの秘密

鈴木敏夫氏と宮崎駿氏を発掘した名プロデューサー尾形英夫氏が7つの秘密という形で紹介されていました。

「破天荒なアイデアマン、公私混同、アンパン好き…」

ひとつひとつ読むとまるでジブリ映画の登場人物の一人みたいで個性的。

こんな上司がいたらちょっと大変そうだけど、でも楽しそう。

愛される上司のヒントが詰まっています。

プロデューサー鈴木敏夫氏が編集者だったときの手書きマニュアル

元は取材する側だったからこその取材対応マニュアルが面白い(文字もかわいい)。

取材する際に自分たちが嫌だったことを反対の立場に立ったときにしない。

これって当たり前のことのようで意外と難しいですよね。

手書きで書かれているせいか気持ちがとても伝わってきます。

その他多くのクリエーターの作品も展示会場のあちこちに展示

会場内にはアニメージュに関わったクリエーターの作品が展示してあります。

  • 宮崎駿氏のナウシカの原稿
  • 押井守氏の映画「天使のたまご」プロモーション動画他
  • 天野喜孝氏のイラスト
  • 富野由悠季氏のセル画
  • 山本二三氏の背景画

他にも多くの作品があり、見どころが沢山ありました。

アニメージュ編集部の部屋

展覧会でお馴染みの制作現場の再現コーナー。

当時の雰囲気が伝わります。

ガンプラコーナーのジオラマ

ガンプラコーナーには作品と共に雑誌から抜粋したガンダムの見どころや名セリフ、ガンダム終了座談会などの展示もあります。

面白かったのは、フラウ・ボーからみるアムロへの想いをピックアップした時の誌面。

当時こういう視点を取り上げていたからこそ、今のガンダムマニアの土壌が肥えたんですね。

1980年代のアニメファンの再現部屋

アニメファンではなくとも見覚えのあるものが色々あって懐かしさが込み上げます。

ファミコンやビデオデッキ、スター・ウォーズにうる星やつらのラムちゃん。

まさに1980年代。

意外だったミンキーモモとクリーミーマミの展示

毛色が異なる感じがしていた魔法少女系の【ミンキーモモとクリーミーマミコーナー】もあったのは嬉しい驚き。

当時販売されていたおもちゃの変身道具もあって懐かしい。

キャラクターのセル画もあって心ときめきます。

電車の中吊り広告の部屋

アニメージュでは宣伝する際に電車の中吊り広告を使っていたそうです。

色んな広告があって見飽きませんでした。

ポスターとも違ってデザイン性が高い印象。

アニメージュについていた付録の展示

カレンダー、手帳、トランプ、ポスターなど今も昔も欲しくなるアイテムが多数展示。

効果音集フォノシート(ソノシート)やコナンの絵コンテというのもあり、ファンなら「これぞ専門誌!」と膝をたたきたくなる付録です。

アニメファンの期待を裏切ったアニメージュ

映画公開後、ナウシカのその後は気になった!

専門誌としての地位を築き上げてきたところで、今度はアニメーターを育てることに舵を切りはじめたアニメージュ。

読者はそれまでSF寄りの作品を支持していましたが、テレビアニメのルパン三世を足がかりとして映画「ルパン三世カリオストロの城」をバックアップ。

宮崎駿氏等を抜擢しナウシカの制作へと進んでいきます。

しかし決して順風満帆だったわけではありません。

ナウシカが特集として組まれたときには半分もの冊子が返品されたとのこと。

それでも決して信念を曲げずに映画製作が進められ公開。

映画が大成功となったことは周知の事実です。

一緒に写真がとれるナウシカの部屋

一緒に写真が撮れます…が悲しんでるナウシカとどんな風に写真を撮るのか悩ましい…

ナウシカの成功からスタジオジブリが誕生し、ラピュタが作られます。

ラピュタが制作された当時のタイアップ商品でとっても気になった商品が下の写真の清涼飲料水。

風の味ってどんな味…?

味の素で出した「風の味」のライトフルーツソーダ。

ナウシカの立体作品や映画看板の展示コーナー

前半では写真撮影可能な場所が限られていましたが、後半のコーナーからは原画以外は全て撮影可能でした。

ジブリ映画のポスター&歴代アニメージュの展示

最後はアニメージュ本誌の展示です。

好きな表紙を見るだけでも当時を思い出します。

グッズコーナーで気になった商品

グッズコーナーには会場限定商品を始め、三鷹の森ジブリ美術館の商品などもありました。

なかでも気になったのが小トトロ形のおみくじ。

おみくじは普通の言葉で書いてあるんでしょうか…

書籍コーナーには原作本の他にも面白そうな本が並んでいて気になりました。

「腐海創造」ここに来なかったら知らなかった本もあり、書籍コーナーは必見かも。

展覧会の混雑状況

平日仕事帰りに行きました。

到着したのは夕方5時30分頃。

ちょうどよさこい祭りの初日だったせいか、人は少なく展示はじっくりみることができ写真もしっかり取れました。

展覧会の所要時間

展示は見どころが多く1時間は欲しいです。

雑誌の展覧会なだけあってテキストの展示も多く、じっくり読み込むなら時間はいくらあっても良いと思いました。

私は閉館するまでの1時間半ほど滞在しましたが、時間が足りなかったです。

展覧会の観覧料・入場料

  • 一般 (大学生以上)1,500円 (1,400円)
  • 中・高校生1,000円 (900円)
  • 小学生600円(500円)

※( )内は前売りおよびリピーター料金。

※詳細はHTB公式サイトへ

展覧会の会期&開館日・開館時間

会 期:2024年5月24日(金)~7月7日 (日) 《会期中無休 》

開館時間:平日 12:00~19:00/土日 11:00~19:00
 ※入館は閉館の30分前まで

アクセス&駐車場情報

会 場:札幌ファクトリー3条館3階特設会場

〒060-0032 北海道札幌市中央区北2条東5丁目

会場内での当日のグッズ購入金額合計2,000円以上で、 サッポロファクトリー駐車場が3時間無料。(但し入場料は該当せず。)

※サッポロファクトリー公式サイトアクセス情報へ

まとめ

テレビアニメを紹介するだけではなく、アニメ制作の手法など作り手の立場からも解説することによって取材側から制作側へ立場を変え、素晴らしい作品を生みだすアニメ作家たちを世に送り出した雑誌「アニメージュ」。

アニメージュはアニメ専門誌として発刊、オーディオ機器の普及に伴うアニメブームによってその地位を確立し現在におけるアニメ文化の一端を担いました。

様々な要素が詰め込まれながらもわかり易い展示なので、そのコンセンプトがしっかりと理解できます。

アニメが大好きだった、というよりは当時の娯楽としてアニメの世界を満喫していた小学生時代。

ジオラマはもちろんのことガンプラの紙の箱、アニメージュ文庫、セル画などの展示品はワクワクしてテレビを見ていた当時の気持ちを思い起こさせてくれます。

決して平坦な道ではなかったものの、良いものを作ろうとした一集団が大きな時代の流れをつくり、ちょうどその歴史の中でアニメを楽しんでいたんだなぁと思うと深い感慨を覚えました。

会場を後にする頃には、アニメを楽しみにしていた頃のワクワクした感じを思い出し…

そう、あの気持を思い出したら、確かに元気になれそうです!

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