2024年4月20日から6月2日まで開催している「琳派✕アニメ展」を観てきました。
琳派は非常に人気のある分野ですが、アニメとの組み合わせというのがあまりイメージが沸かず敢えて予備知識なしで鑑賞してきました。
個人的な感想ですが、期待以上でも期待以下でもない無難な展覧会だったのではないかと思います。
「琳派✕アニメ展」展示作品について
展覧会の概要はSTV公式サイトのこちらへ
展覧会の気になった作品について好き勝手に思いつくまま書きますよ〜♪
前半は琳派の作品を展示
展示の前半は主に琳派の作品群。
琳派というと、きらびやかでわかりやすい派手さ、と私の中では思っています。
ヨーロッパでいうところのベルサイユ宮殿な感じがしていましたが、目を引いた作品がいくつかありました。
- 俵屋宗達、無染浄善(賛)「双犬図」
- 作者不詳「四季草花草虫図屏風」
- 喜多川相説「秋草図屏風」
尾形光琳「富士三壺図屏風」はアメリカで発見され北海道初公開ということで展示の目玉の一つとなっていました。
どぎつい色と構成がこれぞ琳派!ということなのでしょうが、これを屏風として使いたいかというと私だったらあまり好まないかも。
後半はアニメとのコラボ作品
後半は豊和堂という京都のお着物やさんが制作したアニメと琳派のコラボ作品群。
どの作品もコラボというよりコラージュ的な感じになっており切って取って貼った感が拭えません。
そんな中ちょっといいかも!と思ったのは「ジャングル大帝・ユニコ ✕ 双犬」
この作品は俵屋宗達、無染浄善(賛)「双犬図」の構図を取り入れてのジャングル大帝とユニコ、というのはとても面白いと思いました。本家が醸し出していた、犬がじゃれあう可愛らしさがアニメのキャラクターに転換されていても変わらずに感じられて、思わず頬が緩んでしまいます。
できれば2つの作品が並んで展示されているところを観たかったかも。
基本的に撮影可能だが、一点だけ撮影不可の作品あり
会場の作品は一点を除いて撮影可でした。
ただし、尾形光琳の燕子花図(かきつばたず)に初音ミクが入り込んでいる作品だけが撮影不可とのこと。
図としては並んでいる燕子花の間、中心から正面向かって右寄りの位置に初音ミクが立っている感じ。
※燕子花図の詳細についてはこちらの文化庁サイトへ
特に目新しい感じもせず、ただコラージュ的に初音ミクがいるといった印象。
もし琳派とのコラボというのであれば、大胆な構図で初音ミクを使って欲しい。
- 例えば燕子花を背景に真正面に仁王立ちの初音ミク。
- もしくはアニメ調にデフォルメされた燕子花と初音ミク。
写真撮影不可だろうが、敢えて声を上げて「撮影させてよっ!!」と主張したくなるような作品でなかったことは確か。
「琳派✕アニメ展」会場の混雑状況について
会期中の半ば、日曜日のお昼前ということでまあまあの人出でしたが、写真を取るのに困るほどではありませんでした。
「琳派✕アニメ展」所要時間
30分くらいで観終わりましたが、写真を撮ろうと思うともう少しくらい時間がかかりそう。
「琳派✕アニメ展」観覧料
一般:1,700(1,500)円、高大生:1,000(800)円、中学生700(500)円、
小学生以下無料(要保護者同伴)
※料金詳細は道立美術館の展覧会サイトへ
近代美術館のアクセス&駐車場情報
〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西17丁目
℡:0116446881
提携駐車場あり
「ビッグシャイン88北1条駐車場」(北1条西15丁目 美術館から徒歩約5分)
料金/20分130円(入庫後20分を超える分は、20分につき130円増し)
※美術館利用者割引【20分無料】
駐車券を近代美術館1F東側出口付近の押印機または三岸好太郎美術館受付の押印機で押印
まとめ
琳派とアニメという、どちらも人を集めそうな単語を組み合わせた、いかにも商業っぽい感じの展覧会だなぁと思いながら行ってきましたが、想像以上にこの2つが全然噛み合ってない展覧会でした。
リラックマと琳派なんて、しまいにはリラックマをシールで貼ってもいいんじゃないか、くらいな勢いで随分と強引に感じました。
共通するのは人気があるところ!だから一緒にしてみたよ!という展覧会のコンセプトもすごく無理やりな感じもしていて、どうかなぁ…と思いながら観てきたのですが…
- 琳派の作品の素晴らしさは堪能できる
- アニメとのコラボは展示作品を足がかりにして各自が想像力で色々と考えて楽しむ
出品された作品を楽しむのはもちろんですが、琳派の特徴である構図の大胆さや、華麗な色使いなどを踏まえて、アニメとのコラボを自分だったらこうする、という想像力を展開する楽しみ方ができる展覧会なのかもしれません。
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